Re:Start その2 [壊れたライダー・再始動]
限定解除の試験も、事前の練習の成果もあり、
4度目で合格しました!
事故前と合わせて、トータル11回の挑戦で勝利です。
個人的なハプニングはありませんでしたが、こんな事件はありました。
若い兄ちゃんが、試験官からの「ハイ、スタートに戻って」と不合格を告げられた際に、
どうも不服で『キレタ』らしく、
ステップを擦りながら高速で交差点突入
↓
スリップダウンで転倒、バイクが横転してゴロゴロ転がる。
↓
試験車両が大破。お説教のため連行される。
何事も無茶はイケマセン。
実技試験自体は問題は無しでしたが、
免許の交付の際に、一悶着ありました。
試験場の担当官から、
『右腕が動かないんでしょ?ちゃんと運転できそうに無いからダメ』、
『免許交付の前例も無いから』と指摘されました。
えーそんなのアリか?今までの苦労が無駄じゃん、、、
納得できないので、交付担当のえらい人を呼んでもらって協議です。
「どうしてもダメ?」
『運転能力に不安があるし、危ない運転して事故になったら、どうするの?』
話が平行線です、、、
そこで、ハッと気が付きました。
「実技試験に受かったのだから、運転能力は証明されたでしょ?」
「受験資格にも適合してます!事前の適正検査もクリアしてます!」
食い下がりました。
これが効いたらしいです。
担当官さんが、協議するから待っててと退室。
10数分経過。
オカエリナサイ。
回答は『法的には問題無いからOK』
無事、免許証の裏に「限定解除のスタンプ」が押されました。
あーホッとした。
お役所仕事だから、前例主義で頭が固いし融通が利きません。
自分の正当性を自分自身で証明しないといけないのは大変です。
電車での痴漢冤罪なみに苦労します。
何かと苦労しましたが、これで正式に『片腕のバイク乗り』の誕生です!
これで残すは「新たな相棒」を見つけるのみ!
でも、限定解除したら乗りたいバイクは決まっているんですよね。
我ながら気が早い(笑)
さーバイク屋さんを巡って、目指す中古車を見つけるぞ-。
<追記>
白バイの訓練メニューに『片手運転』があります。
それも、片手でジムカーナをするレベル。
実際に走っているのを見た時は、あまりの凄さで唖然としました。
試験場の係官さんも知ってて欲しいものです。
参考動画
・白バイ隊 片手運転 ワンハンドライディング
http://www.youtube.com/watch?v=U5P3bMg7EVc
・白バイ 片手走行 HD
http://www.youtube.com/watch?v=C7yimGAO_ws
Re:Start その1 [壊れたライダー・再始動]
1997年7月。
アクロスを使った片腕での運転テストも無事に終了。
右腕の検査結果も良好なので、
一念発起!
ここから本当の『ライダー復活』が始まります。
この頃の右腕は肘が僅かに動くものの、それ以外は未だ不動のまま。
出来るのは『右肘を一直線に伸したままにすること』のみです。
しかし、これが出来ると、
短距離なら、エンジンを始動せずにバイクを押せます。
という訳で、
『限定解除試験に挑戦します!』
これを知られると、周りの方たちが全力で止めようとするので、
今回も秘密のうちに決行です。
どのみち運転能力の確認試験を受けないと、二輪免許が失効しますからね。
当時は、教習所で大型二輪の取得が出来なかったので、
運転免許試験場で直接試験を受けます。
実は事故前にも限定解除の試験に挑戦しており、6戦全敗でした、、、
その教訓を踏まえて、今回は教習所で限定解除講習(任意練習なので講習ね)を受けて、
750ccの試験車両に慣れてから、再挑戦です。
ところが教習所を探して見ると、
基本的に障害者を受け入れてくれる二輪の教習所が無いのです。
わずかに『既に中型免許を持っていて無改造の教習車に乗れればOK』という、
条件付の教習所は一箇所だけ在りましたが、
結局、通い始めたのは当時、限定解除の名門だった都民自動車教習所で大型教習を受けました。
もちろん講習中の事故、怪我は自己責任の条件付です。
府中試験場の試験車両は「VFR750」と「FZX750」
なんでライディングポジションも操作性も全然違う2台で試験するかなー。
受験当日にならないと、どちらで試験するか分からないので、
事前に乗りなれておかないと、合格するのは無理。
きびし過ぎます。
もっとも、本試験の前の事前検査の方が大変だったのですが、、、
事前審査は、この3項目。
・8の字押し歩き
・車体引き起こし
・センタースタンド掛け
下の2つは膝・腰を使って持ち上げるので、練習すれば片腕でも平気です。
私は車体引き起こしの時に、起こした後に勢い余って反対側に倒しました(笑)
やり直しで成功だったのでOKでした。
大変だったのが、8の字押し歩き。
ハンドルを腕力でフルロック、腕と腰でバイクを支えて押します。
右回りは右腕をハンドルに添えてるだけなので楽です。
辛いのが左回りの時。
右腕が伸びきって力が入らないので、
左腕でハンドルロック、腰で車体を支え、右腕で後方のフレームガードを引っ張って左旋回。
そろりそろりと超ゆっくり前進。ツライツライ。
凄く時間もかかったし変則的な方法でしたけど、
結果的に合格が出ました。
事前検査の判定基準が『出来れば合格』と手段は問わないのでセーフでした。
昔はかなりアバウトだったからなー。
今はどうなっているのだろう?
あー本試験の話も書こうと思ったのに、すでに長文になってる、、、
一旦区切って、本試験の話は次回に続きます。
それでは、また次回!